エネルギー供給の「最後の砦」


LPガスは都市ガスや電力などの系統供給とは異なり、容器に充填したLPガスを各戸に配送をする「分散型」供給を行っています。これにより、配管など供給設備の点検も短時間で済み、異常があった場合も迅速に復旧させることができます。例えば、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県、宮城県、福島県では、津波で建物が損壊又は流されてしまったもの等を除いて、地震発生後約3週間程度で大方の復旧が完了し、都市ガスや電力よりも早い時期に全面復旧を果たしています。

また「軒下在庫」として常時LPガスを容器にストックしているので、万が一配送が滞った場合でも、すぐにガスが切れるということはありません。例えば50㎏容器が2本設置されている場合、1本の容器に半分程度のLPガスが残っていれば、およそ1ヶ月程度はそのまま使用することができます。LPガスは災害時の備蓄用エネルギーとして、そのままご活用いただくことができます。

震災後のエネルギー政策の方向性を示した新しいエネルギー基本計画が、閣議決定されました。この中では、LPガスを「緊急時にも貢献できる分散型のクリーンなガス体エネルギー」と位置づけ、「災害時にはエネルギー供給の『最後の砦(とりで)』」としています。